先日、若い女性のお客さんがご乗車されました。
目的地を言い少し走ったところで
『運転手さん、お金が1万円札しかないんけど大丈夫?』
と聞かれました。
でも、お釣りがない。
実はお客さんを降ろしてからコンビニで両替しようと思っていたところだったんです。
完全な落ち度なんですが……。
『すいません、先程1万円をだされたばかりでお釣りが無いんですよ』
するとお客さん
『あ、いいですよ!こっちが用意していなかったのが悪いんだから!じあ、そこのコンビニによってください。なんか買ってきますんで!』
車をコンビニに付け、お客さんは降りていかれました。
数分後
『すいません、お待たせして。』
『いえいえ、というか、こちらこそ買わなくていいものを買わせてしまって。大変申し訳ございません……。』
『運転手はぜんぜん悪くないから気にしないで!』
こちらが悪いのに、なぜここまで気を使ってくれるのか?
少し気になったので聞いてみました。
お客さんいわく
幼いころ、ご両親がよくタクシーを利用する人だったそうです。
大人になった今(本人ふくめ)もヘビーユーザーだとか。
あるとき精算をするとき
『運転手さんごめんなさい。1万円しかもっていないのですが、お釣大丈夫でしょうか?』
と、母親が申し訳なさそうに話してい姿を見て子供心に違和感を持ったそうです。
こっちはお金を払う側なのに、なんでへこへこしているんだろう?
その事について、母親にたずねたところ
『運転手さんは1日に沢山のお客さんをお乗せするの。もし、多くのお客さんが1万円出したらどう?ものすごくお釣が必要よね?』
『お店だったらお釣は沢山おいてあるけど、タクシーはお店とは違う。だから、あなたも大きくなったらお釣を用意をしてからタクシーに乗りなさい。』
『いつもお世話になっているんだから、迷惑をかけちゃダメ!』
という感じで母親から教えを受けていたようです。
ちなみに今回は、緊急で用意ができなかったと後付けに言っていました。
1万円を出すことで運転手に迷惑を掛けてはいけないという、お母さんのお気持ちと教え。
とても素晴らしいし、その気持ちがうれしい!!
『お金を払うのはこっち!用意しとかんお前が悪い!!』
という人が多いなか、私たちの事を思ってくれるお客さんは本当にありがたいです!本当に神様ですね。
その後、精算を済ませ降りる際
『運転手さんお釣はいいですから。』
と言い降りていかれました。
とても気分のいいお客さんでした!またのご乗車お待ちしております!!
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